ニュージーランドでのワーキングホリデーでは、濃厚な1年間を過ごし、そしてニュージーランドで初めて国際恋愛の体験もしてきました。
現地で出会う人はみんな旅人だったので、どの人とも本気のお付き合いにはならず。
だけど、今となってはとてもいい思い出になっています。
今までニュージーランドでの恋愛情事を、いくつか書かせていただきました。
今回はニュージーランドの恋愛物語の中で、1番長く一緒にいたドイツ人男性のベニーについてご紹介したいと思います。
彼とは真剣な交際になりかけていたけど、タイミングが合わず結局叶わなかったお話。
みなんさんにも、そんな苦い思い出を持っている人も多いのでは?
ストーリーが長くなったので、前編と後編に分けてお話をしていきます。
タイミングを逃して終わってしまったドイツ人男性との関係
2人が奇跡的に出会ってお互いに好意を持てても、タイミングを逃してしまうと、関係にコミットすることなく、儚く終わってしまうことも。
私もその1人。
ニュージーランドのワーホリでドイツ人の男性ベニーと出会い、短期間で恋人のようないい感じの関係に。
ベニーが他の町に移動するときに、私に「一緒に行こうと」誘ってきていました。
それなのに私はベニーの誘いを断ってしまったせいで、彼とは最終的に関係も切れ、後悔をしてしまうことになります。
ときには自分の気持ちに素直に従うことも大事ですね。
今からそのストーリーをお話します。
ドイツ人のベニーと一緒に過ごしたのは1カ月
彼と出会って、一緒に過ごした期間はわずか1カ月間。
期間だけでみるとかなり短いですよね。
だけど、ワーキングホリデーという限られた時間の中の1カ月は、かなり濃厚でぎゅっと詰まった貴重な時間でもありました。
ドイツ人はシャイな人が多い
ドイツ人男性とデーティングして、なんとなくわかったことがありました。。
それはドイツ人の男性はシャイで、特に恋愛になると慎重な人が多いこと。
普段から几帳面でハキハキときっちりした人が多い印象のドイツ人ですが、恋愛でも意外と奥手な人も多かったり。
西洋人のイメージって、恋愛にもすごいカジュアルで奔放なのかと思っていたら、そうでもないんですね。
私が出会ったドイツ人ベニーと出会った当初は、怖いくらいに不愛想。
シャイで話せなかっただけなんだと、今になって思うところがありました。
デーティングについてくわしく知りたい人は、こちらの記事で解説しています。
ベニーとの出会いはニュージーランド南島のバックパッカー
当時ワーホリで、ニュージーランドに到着した冬の半年は北島にあるオークランドに滞在していました。
オークランドに半年過ごした後は、オークランドで一緒に住んでいた日本人の親友と一緒に、ファームジョブをするために南島にある「ネルソン」という街に向かいました。
私たちが向かった南島のネルソン周辺も、ファームジョブの有名なエリア。
私たちもネルソンに到着後は、数日だけ泊まっていたバックパッカーのオーナーさんや、何気なく話しかけてくれる人たちに、ファームの仕事がないか色々と聞き回る毎日でした。
ネルソンで泊まっていたバックパッカーのオーナーから、こんなことを教えてもらいました。
「モツエカ」という町が今一番シーズンだから、そっちに行けば仕事もらえるかも。
オーナーさんからの話を聞いた私たちは、その日にモツエカ行きのバスと宿をすぐに予約。
そして次の日には移動することになりました。
ネルソンで泊まっていたバックパッカーのチェックアウトを済ませて、バスに乗ってモツエカへ向かいました。
モツエカで泊まった宿はドイツ人が8割
私たちがやってきたバックパッカーは10人部屋のドミトリーが2部屋と敷地内にキャンプグラウンド、いくつかのトレーラー数人部屋がいくつかる宿。
雰囲気もギスギスしていなくて、アットホームな空気がありました。
チェックイン後に設備の案内で敷地内を回っている時点で、この宿を気に入っていました。
宿に泊まっている人たちに挨拶してお話をすると、みんな私たちと同じく、ファームの仕事をしにこの町に来ている人がほとんど。
よく見ると、この宿に泊まっている人たちは西洋人が9割。しかも西洋人のうちの8割はドイツ人。
ニュージーランドなのにドイツにきてるみたいに、いろんなところでドイツ語が行き交っていました。
アジア人は私たち2人と、私たちが来る前から泊まっている韓国人の女の子1人だけ。
ドイツ人が多いのは、この宿のオーナーさんがドイツ人でした。
ドイツ人の口コミで広がっているみたいです。
ニュージーランドにくるドイツ人がそもそも多いんですけどね。
初対面は怖いくらいに不愛想だった
私たちが泊まっていた宿の後ろにテラスがあって、屋根にはキウイが育っていてグリーンカーテンみたいになっている素敵な場所でした。
そのテラスで7~8人程のドイツ人の1つのグループが、いつもそこでご飯を食べたり、みんなで話したり、お昼寝していたりいつも誰かがいるたまり場になっていました。
私たちも、早速そのテラスで一緒にご飯を食べることになりました。
どこからきたの?
ファームの仕事を探しに来たの?
母国では何してたの?
初めての私たちにもフレンドリーに話しかけてくれ、そんなフレンドリーな彼らとすぐに仲良くなって、私たちを快く受け入れてくれました。
彼らは外仕事もしているし、休みの日は外でアクティビティを楽しむ人たちばかり。
みんなこんがり小麦色に焼けて、とってもヘルシーな見た目。
そんなアクティブな人たちが集まったドイツ人コミュニティの中で、1人だけみんなと少し雰囲気の違う男の子がいました。
ビーニーキャップを被って、口周りと鼻にボディピアス。
両耳たぶも0ゲージのピアスが、少しアングラっぽい雰囲気。
そう、彼がベニーです。
ベニーみたいなタイプの子がこのバックパッカーにはいなかったので、ひときわ目立っていました。
ベニーに無視をされた
みんなと少し雰囲気が違う人を見てしまうと、すごく気になってしまう私。
彼を見かけたときに、
仲良くなってみたいなぁ。
と思っていました。
少しずつベニーに近づいて、話しかけてみようと試みてみました。
話の流れで、私がベニーに話を振ってました。
返事をしてくれませんでした。
そう、無視をされてしまったのです。
しかも私の顔を一向に見ようとすらしれくれませんでした。
アジア人嫌いなのか、私のことを直感的に嫌いなのかどっちなのか。
私は一瞬そんなことを頭をよぎりながらみんなとの会話を続けていました。
するとベニーが話し始めました。
話している相手は、ドイツ人の友達でもなく、私でもなく、私と一緒にモツエカまできた日本人の友達。
ベニーが私の友達には普通に話しているのです。
その姿を見て、アジア人嫌いではないんだとわかりました。
だけどそれと同時に、私のことが単純に興味がないんだろうなと感じました。
嫌な感じの人だな。
彼のこと知らないけど、初めて会ってその態度に恐縮しながら、私からベニーに話しかけることを止めました。
ベニーから連絡先の交換を求められる
初めてドイツ人のみんなとテラスで話をした夜、ほかの宿泊客でニュージーランド人の男性も宿泊していました。
夜はその男性も交えて、みんなでお酒を交わしながらみんなでおしゃべり。
ニュージーランド人の男性は、長髪の自然に固まったドレッドヘアで、麻の洋服を着ている「THE旅人」という人。
このときに初めて本物のヒッピーに出会いました。
そんなヒッピーの彼に、ニュージーランドのおすすめの場所や、彼の今までの生い立ちを聞いていました。
みんなでわいわい話をしていたときです。
私のことをガン無視したベニーが、私の横に座ってきて声をかけてきました。
正直びっくりしました。だって思いっきり無視されたのに、私に話しかけてくるんですもの。
ベニーが、自分のスマホの画面を私に見せてきてきたのです。
そこにはフェイスブックのプロフィール画面が写ってました。
そしてベニーが私にこう言ってきました。
フェイスブックで友達にならない?
私とフェイスブックの交換…?
耳を疑いました。
だってさっきまで目も合わせず私の声掛けに「うん」ともうなずかなかった人から、まさかの連絡先交換。
私はびっくりして、ベニーの顔を見たら、彼は「ニッ」と口を動かして私に笑顔を見せてきたのです。
こんな感じで。
彼の心境に何が起きているのかよくわからない私は、ベニーに言われるがまま、私の名前を彼のフェイスブックに入力、そして友達申請を送りました。
フェイスブックの画面を見た時に、初めて彼の名前がベニーと知りました。
ベニーって言うのね。
なんだかトトロの映画でメイちゃんが、トトロに言っていたセリフみたいなフレーズですが、ここで初めてベニーとあいさつを交わすことに。
ここからベニーと1カ月間恋人のように一緒に過ごすとは、このときは一ミリも想像もしていませんでした。
スケボーで腕を打撲するベニー
モツエカに移動してこのバックパッカーにきた次の日からは、バックパッカーで仲良くなったドイツ人のみんながどこかに出かけるたびに、私たちも必ず声をかけて誘ってくれていました。
日にちが全然経っていないのに、私たちを「仲間」として受け入れてくれていました。
平日の日中は仕事探しをして、夜はみんなで一緒にご飯を食べたり飲んだり。
ベニーとは連絡先を聞かれたあとは特に何もなく、仲間内の1人という距離感で接していました。
そんなある日、ベニーがスケボーで買い物から帰ってきたときのことです。
仲間内のみんなが、ベニーを囲って何か話し込んでいました。
結構深刻そうな顔して話していたので、何かあったんだろうとはわかるけど、会話がドイツ語なので詳細が全く聞き取れません。
近くにいたドイツ人の友達に、何があったのか聞いてみました。
ベニーがスケボーで転んで腕を打ったみたい。
確かにベニーが痛そうな顔をして、腕をさっすている姿が見えていました。
腕が折れていないか心配。
その日の夜は、数日後にモツエカを離れる人たちの送別パーティが開催することになっていました。
私と私の友達も、その送別パーティに招待されました。
しかも、ベニーもモツエカを3日後に離れる予定で、送別されるうちの1人だったのです。
送別会の前にまさかのケガ。
かなり痛かったみたいなので、仲間内の車を借りてモツエカから50分くらいかけて、ネルソンの病院に行くことになりました。
ベニーが私のところへやってきました。
ねぇ、話聞いたんだけど、腕大丈夫なの?
結構痛いんだ。レベッカの車を借りてネルソンの病院に行くことにする。
Imoが良ければ僕と一緒に来てくれない?
ベニーが、ネルソンの病院まで一緒にきてほしいと私を誘ってきたのです。
前日の冷たい態度とは一転。
ベニーの姿に、動揺が隠せないのと同時に、
彼の友達ではなく、私の友達でもなくて、何で私を誘ったんだろう。
そんな疑問で、頭がいっぱいになりました。
前日のベニーに無視されたり、目を合わそうとしなかった態度がやっぱり引っかかっている私。
全然話してないのに、彼と2人きりになっても何話せばいいかわからないしなぁ。
彼の考えていることもわからないし、なんか気まずいので、私は一緒に行くことをお断りしてしまいました。
送別会パーティでベニーと一夜を過ごす
私が同伴することを断ったので、結局ベニーは1人でネルソンの病院まで行くことに。
ベニーが病院に行っている間、、夕食を食べてシャワーを浴びたりと、パーティに行く準備。
バックパッカーを出発しようかとタイミングで、ベニーが病院から戻ってきました。
幸い骨折はしていなかったけど強く打撲していて、また数週間後に病院に受診するとのこと。
結果がわかって少し安堵を見せていたベニーを連れて、みんなでパーティ会場へ。
室内ではなく、屋外で開催されているパーティに到着すると、すでにパーティは始まっています。
森の中にキャンプファイヤーが焚きあがっていました。
その周りでビールを片手に話していたり、ポイを回していたり、BGMはハウスミュージックやEDM、テクノなどがガンガンに流れていて、音楽に合わせて踊っている子たちも。
パーティは送別会というより、レイヴのような音楽イベントみたいになっていました。
夜の屋外で暗くてはっきりと把握はしていませんが、30人くらいはその場にいたと思います。
こういうパーティに人生で初めて参加したので、現実とかけ離れた世界を目の当たりにして、興奮した覚えがあります。
私の友達に一緒に移動しようと誘っていたベニー
私たちも地べたに座って、ドイツ人の友達の友達とあいさつを交わして、ビールをいただきみんなで乾杯。
お話をしていたら、ベニーがふらっと私たちの元へやってきて、彼は私の隣には座らずに、私の友達の隣に座って話をしていました。
私が断ったこと気にしているのかな。
なんて勝手に思いながら、私は私で他の人たちと話をしていました。
ベニーは数日後にモツエカを離れる予定だったので、私の友達にずっとこう言っていました。
僕と一緒に他の町に移動しようよ!
一緒に移動しようと友達を誘っていたベニーは、私の友達に気があるんだと思っていました。
なぜかわからないけど、少し振られたような気持ちになった私は、やけ酒のようにビールをガンガン飲んで、気がついたら結構いい感じに酔っぱらっていました。
場所を移そうと私を誘ってきた
しばらくして、ベニーが私の隣に移動してきました。
するとベニーは私にこう言いました。
僕と一緒に他の町に移動しようよ!
私の友達に言っていたことと同じことを、私にも言ってきたのです。
「きっと彼は一緒に旅ができる仲間を探してるだけなんだ」と思いながら、彼の話を軽く聞いていたら、ベニーからこう言われました。
今からキャンプファイヤーの近くまで一緒に行って座ろう。
今座っている場所から、キャンプファイヤーのある場所に一緒に行こうと私に誘ってきたのです。
さっきあれだけ友達に一緒にモツエカを離れようと言っていた姿を見ていたので、私に声をかけてきて正直少しびっくりましました。
私の友達じゃなくて私となんだ。
酔っぱらってフワフワしていたけど、ビックリしながらキャンプファイヤーのある場所までベニーと一緒に移動することに。
ベニーにキスをされる
移動した先には、ベニーと仲の良い友達たちが火を眺めながら、寝っ転がってのんびりしていました。
キャンプファイヤーを囲って、ベニーと友達たちとゆっくりとした時間。
ベニーからこう言われました。
僕の前に座って。
ベニーの言っていることが何のことかよくわからないまま、私はベニーの前に座ってみることに。
すると、ベニーが後ろからハグをしてきました。
あまりの突然のことにびっくりして後ろを振り返ると、ベニーはこう言います。
Can I kiss you?(キスしてもいいかな?)
出会った初日からの態度と、パーティーに着いたときの態度からは、全く想像のつかないベニーとの展開。
その目まぐるしさに、自分の中で何が起きているのか理解ができていませんでした。
だけど、ベニーのことを初めて見たときから、ベニーのことを気になっていた気持ちがあったのは否めません。
ここまで急展開したことに、正直嬉しい気持ちが大きいのは確かでした。
そして私はベニーにこう返事しました。
sure.(どうぞ。)
その瞬間、ベニーは唇に優しくキスをしてくれました。
私もかなり飲んでいたので、正直理性が利かないところはあったものの、だけどなんだかうれしい。
私たちがキスをしているところを見ていた友達は、微笑みながらこんな風に言ってきました。
Enjoy.
私たちの姿を嫌がることもなく、温かいまなざしで見守る友達たちの姿が、祝福されているようにも感じるほどでした。
そのあとはいう間でもなく、ベニーと一夜を過ごすことに。
数日後の出発を延長したベニー
次の日の朝、目が覚めていつもみんなのいる場所に行くと、仲間内のドイツ人の友達が私の隣にきて話しかけてきました。
聞いたよ。ベニーと寝たんでしょ?
私も彼と寝たかったけど、彼がいつも断るの。彼の肌すごいスベスベでしょ?本当にうらやましい!
なぜか一緒に寝たことがもうバレてる…
しかもベニーを誘ったことあるだなんて。
ドイツ人は性に奔放とは聞きますが、こんなにもなんですかね?
いろんな意味でカルチャーショックを受けている中で、「起きてこないベニーを起こしにいきなよ」とその友達の一言で、ベニーを起こしに行くことに。
ベニーを起こすと、
おはよう。こんな素敵な起こされ方されるのも良いもんだね。
ベニーは、笑顔で目を覚ましました。
ベニーが身体を起こして、みんなのいるテラスへ一緒に。
ベニーがみんなとドイツ語で話しているので、どんな内容を話しているかはわからなかったけど、きっと昨晩の話をしてるんだろうなぁ、と雰囲気で感じました。
その日の夜、いつものようにみんなとテラスで夕飯を食べていたらベニーからこんなことを言われました。
出発する日をのばすことにした。ここにいるみんなもいい人たちだし、Imoとももうちょっと一緒にいたいなと思って。
数日後に出発する予定だったベニーが、もうちょっとモツエカにいることにしたのです。
ベニーとまだ一緒にいれるなんて嬉しい!
ベニーから好意を向けられていることを微塵にも思っていなかった私。
ベニーがモツエカにまだ残ると聞いて純粋にうれしい。
そこからはベニーと何をするにも、どこに行くにも毎日一緒に過ごしました。
本当に普通のカップルと変わらない日常。
私が、テラスで他の男の子と話している声を聴くと、すかさず私のところに来くる場面も増えていきました。
束縛するような発言は一切なかったけど、
若干のやきもちがあったのなぁ。
なんて思いながら、そんなベニーの姿をいつも微笑ましく見ていました。
仕事を紹介してくれたベニー
甘い時間を過ごしていても、モツエカにきた目的である仕事探しも並行していました。
仕事から戻ってきたベニーが、こう言ってきました。
僕の働いているファームがスタッフ募集してるって言ってたから僕が紹介しようか
?
ベニーが仕事を紹介してくれたのです。
お願いをするとベニーはすぐオーナーに連絡してくれ、その場で私たちは仕事をゲット。
そんな優しいベニーの一面にも、さらに好意が生まれました。
早速次の日から、私と友達はベニーと同じファームで働くことになります。
仕事をクビになったベニー
初出勤日はベニーと一緒に仕事をすることはなく、私と私の友達は一緒、そしてベニーは別のセクションで作業をしていていました。
大きなファームだったので、離れた場所で作業していたため、仕事中は彼の姿を見ることがありませんでした。
初仕事を終えて宿に戻ると、なぜかベニーが1人でテラスでぽつんと座っていました。
あれ?私たちよりも早く終わったの?
ダラダラ仕事してたらクビになった。
まさかのクビ。
海外だと、仕事はクビにされることはよくありますが、まさかベニーがクビになるなんて…
話をよく聞くと、
ベニーが仕事中に集中力が切れる
→果物食べて勝手に休憩している
→休憩している姿をオーナーが見る
→やる気がないならお家に帰れ
と言われたそうです。
タイミングは悪かったですが、家に帰れって言われるのはよっぽど態度が悪かったんでしょう…
ベニーが私たちに仕事を紹介してくれたことには本当に感謝しています。
だけど仕事をさぼっていたことに関しては、さすがにベニーのことを擁護をすることはできませんでした。
モツエカを離れてクライストチャーチへ行くことにしたベニー
そこからベニーは他の仕事を探しますが、2週間経っても思うように見つからず。
貯金も底をつき始めて、急遽クライストチャーチに移動することになったのです。
ベニーがモツエカを離れることを決めてから、私にこう言いました。
僕と一緒に移動しよう。
送別パーティに言っていたあの言葉をまたこのタイミングで言われました。
私のニュージーランドの目的は、旅をしにきたこと、そしてファームジョブもしっかりしてお金を稼ぐこと。
恋愛をするために来たわけではありません。
10年付き合った人と別れて、ニュージーランドに来ていたので、恋愛に翻弄されないで、自分の足でしっかり旅をする、という軸をぶらしたくないという気持ちがありました。
だから、ファームのシーズンが終わるまでは移動したくない。
だけど離れたくない…
実はベニーも、ニュージーランドに来る前にドイツで5年間付き合っていた人と別れてきていました。
しばらく彼女はほしくないとも言っていたのです。
本気になりたくないと言っている相手といて傷ついて、本来の目的を楽しめないのも違う。
それに、「離れるのが嫌だ」と言う理由だけで一緒に付いて行くのも違やっぱ違う。
色々ぐちゃぐちゃと考えた結果、クライストチャーチに一緒に移動することはお断りしました。
その代わりとして、私はベニーにこう提案しました。
今働いているファームのシーズンが終わって次の仕事が見つからなかったら、私もクライストチャーチに行くよ。
ベニーは次の日にモツエカを離れる準備を始めていました。
ですが出発するまでに、ベニーは色々なトラブルに見舞われてしまうことに。
車を持っている友達とモツエカを離れる当日に、車が故障して出発ができなかったり、
バスで移動しようと、バスの予約をして自分の国のクレジットカードで決済しようと思ったら、残金がなくて支払いができなくてバスに乗れなかったり、
結局モツエカを離れたのは、出発しようと決めた次の日から2週間後。
なんて不運な子なんだ。
ベニーとの別れで一緒に行かなかったことを後悔
彼の出発日。
私は朝から仕事だったので、目が覚めたあとは朝食を食べて仕事に準備をして、お部屋に戻りベニーにお別れの挨拶へ。
ベニーは、何度かモツエカ脱出を失敗させていたので、悲しいお別れにならないように、彼にこう言いました。
私が仕事から帰ってきたらテラスにいないことを祈るよ。
ベニーはクスっと笑っていました。
お別れのハグとキスをして、私は仕事へ。
仕事が終わり、バックパッカーに戻っていつものようにテラスに行くと、そこにはベニーの姿はありませんでした。
今回は、無事に出発ができたみたいです。
心のどこかで、
テラスにいてほしいなぁ。
そんな淡い期待がありました。
だけど、彼は本当に行ってしまったと思うと、一気に現実味が増してきました。
そして徐々に私はこう思うようになるのです。
何で私はベニーと一緒に付いて行かなかったのか…
ベニーに付いて行かなかったことに、ベニーがいなくなって初めて後悔を覚えたのです。
そんな後悔が頭によぎると、涙が止まらなくなってその場で大号泣。
人目もくれずに、わんわん子供のように大泣きをしてしいまいました。
それからは、ベニーに会えない寂しさで悲しさに明け暮れる毎日。
そんなときに、ベニーと仲が良かった男友達が、数日間ベニーに会いに行っていたのです。
男友達が宿に帰ってきてお話をしていると、ベニーと会ったときに私の話になったことを教えてくれました。
ベニーが「Imoとモツエカに一緒にいたときは、僕の中で本気の関係になりかけていた。だけど時間切れだよね。」って言ってたな。
ベニーがモツエカで、私との関係が本気になりかけていたことを、ベニーがモツエカから離れたあとに初めて友達づてに聞かされたのです。
彼女は欲しくないって言っていたけど、きっと私がどれだけベニーに対して本気だったのかを試して言ったのかな。
とんでもない間違いを選択をしたような後悔が、さらに押し寄せてきました。
クライストチャーチまでベニーに会いに行く
ファームのシーズンも終わって仕事の契約も終わり。
次の仕事先を探すも、当時はなかなか見つかりませんでした。
モツエカに一緒にきた私の友達は、北島に戻って他の友達と合流することに。
このタイミングで、私もベニーに会いに行こうと決意をしました。
ベニーにすぐ連絡を取って、会いに行くことを伝えました。
僕の住んでいるホステルは満室で泊まれないけど、Imoがクライストチャーチに来たら会いに行くよ。
と行ってくれました。
次の日に、私と友達はモツエカを離れることに。
クライストチャーチに到着して、宿でチェックインを終わらせてひと息ついていたら、ベニーからメッセージが。
今Imoの宿の前にいるんだけど。
と連絡がきました。
本当に私が宿泊している宿まで会いに来てくれたのです。
ベニーも仕事を見つけてしっかりと働いていたので、仕事終わりに会いにきたとのこと。
次の日も仕事で朝早いから、2日後に仕事終わりにダウンタウンのどこかで会うことになりました。
このときに私は、クライストチャーチにしばらく滞在しようと予定していました。
ですが、ダメ元でエントリーをしていた仕事先から採用の連絡、ベニーが来る直前に連絡がきたのす。
そして1週間後に働くことに。
その職場はクライストチャーチではなく、クライストチャーチから車で3時間かかる場所。
なので、クライストチャーチには急きょ4泊だけの滞在に変更になりました。
だけどベニーと約束した日にちはまだクライストチャーチにはいる。
約束した当日はダウンタウンへ行き、ベニー仕事の終わる時間になるまで、ダウンタウンを1人で探索することに。
ベニーが仕事が終わる時間に差し掛かったけど、彼からの連絡はまだありません。
残業でもしてるのかな。
ベニーから連絡がくるまで、のんびりと待っていました。
ですが2時間くらい経っても音沙汰なし。
さすがに2時間連絡ないのは何かおかしいし、宿までの最終バスがなくなるのも怖かったので、ベニーにメッセージを送りました。
「遅くなったら宿に戻れないから帰るね。」
と一言だけメッセージを送って、バスに乗って宿に戻りました。
宿に到着して部屋に戻った瞬間、ベニーからメッセージが入ってきました。
本当にごめん!仕事終わりに上司に1杯誘われて飲んでたら、こんな時間になった。明日は何してる?明日会えない?
ふーんそうなんだ。いいよ気にしないで。とか言うのも何か違うよな。複雑な心境…
当日に変更が変わって連絡しないのが外国人あるあるだな、
なんて思いながら私はこう返信しました。
明日は私の宿の近くでハワイアンフェスティバルがあるからそれに行くよ。
フェスティバル?何それ面白そう。僕も一緒に行っていい?
連絡なしのドタキャンは、オークランド時代に出会ったベルギー人の件で、結構トラウマになっている私。(詳細はこちらに書いています。)
どうしようかなと悩みましたが、
時間があるなら来たらいいんじゃない?
その一言だけ返して、ベニーがそのフェスティバルに来ることは全く期待していませんでした。
次の日、宿で同じ部屋だったブラジル人の男の子とオランダ人の女の子と一緒に、ハワイアンフェスティバルへ行くことに。
3人でキャッキャしながらショーを観ていたら、ベニーからメッセージが届きました。
着いたんだけど、どこにいる?
今日はドタキャンもせずに、本当にやってきました。ちょっとびっくり。
フェスティバルの会場は人が多かったので、ショーが開催されている舞台を一旦離れて、わかりやすいところでベニーと待ち合わせすることに。
到着したベニーは、私たちがモツエカにいたときに泊まっていたバックパッカーに、時々遊びに来ていた男友達も一緒に連れてきていました。
ベニーが友達を連れてくることを聞いていなかったし、その子とも会えると思っていなかったので、正直ベニーよりもその友達に会えたこがうれしかったり。
ショーが開催されている舞台のところに戻って、私が一緒にフェスティバルにきた宿の友達たちをベニー達に紹介。
私の友達2人はショーを観るのに飽きたみたいで、他のところへ行ってしまいました。
フェスティバルが終わったあとは、ベニーとベニーの友達と3人でバーに行って飲みながら夕食。
この日が、私のクライストチャーチ滞在が最終日でした。
次の仕事先がある町は、クライストチャーチからバスで行きます。
ですが、クライストチャーチからのバス時刻は朝7時の1本だけ。
なので、次の日の朝はタクシーに乗ってバスターミナルまで行くという話をしていたら、ベニーの友達からこう言われました。
俺らの泊まってる宿に泊まりにきたら?バスターミナルまで歩いていけるから、明日はタクシー乗らなくていいじゃん。
ベニーもその提案に驚いていました。
他の人も住んでるのに大丈夫なのか?
いいよ。みんなそんなこと気にするような人たちじゃないし。俺は賛成。
正直、べニーよりも友達の方が、すごく協力的で良心がありました。
彼らの宿に行った方が早く起きなくてもいいし、何よりもタクシー代が浮くのは私もとても助かります。
2人がいいんだったらすぐに宿に戻って荷物まとめて持ってくる!
私がそう言うと、2人は「オッケー」ということになり、すぐさま荷物を取りに宿にもどりました。
ベニーの友達の車で彼らの宿へ。
宿にお邪魔して、宿の住人たちにご挨拶。
みんなチルな感じで、私が泊まることにもウェルカムな人たち。
そこからはベニーの友達と、彼らの宿の住人も交えて話をしていました。
その間はベニーは私たちのところへ行ったり、離れたりなんだか落ち着かない姿が少し気になりました。
私を宿に誘ってくれた友達と、話が盛り上がって話し込んでいたらベニーがやってきました。
もう寝る時間だよ。
ベニーは私にそう言って、私の手を引っ張って彼のベッドルームへ。
久々の再会なのもあったので、ベニーと仲良ししたかったのですが、疲れていたのか気がついたら2人とも寝てしまっていました。
朝の7時のバスに乗るためにマナーモードで設定した目覚ましが鳴って起床。
隣を見ると、ベニーは起きることもなく爆睡。
なんだか起こすのも悪いなと思って、声をかけずにそっと部屋を後にしました。
後半に続く…
まとめ
ファームの仕事探しで泊まっていた宿で出会ったドイツ人のベニー。
出会った初日は目も合わせてくれず、話しかけても無視されたり。
私のこと興味ないのかなと思っていたら、ただのシャイボーイでした。
本来だったら私とベニーと出会った数日後にモツエカを離れるベニーは、数日だけ延ばしてモツエカを出る予定でした。
ですがトラブルが続き、結局ベニーは1カ月モツエカに滞在することになった予想外の1カ月間。
ベニーから一緒に移動しようと誘われていたのに、ベニーについて行かなかったことで、物理的な距離だけでなく気持ちも離れてしまった経験をすることに。
後悔するくらいだったら自分の心に素直になって、思い切って一緒について行ってもよかったのかな、と考えた出来事になりました。
クライストチャーチまで会いに行ったことが最後になるかと思いきや、
ベニーとの出来事は終わりにはなりませんでした。
後半編があるので、よかったらご覧になってくださいね。(後半編はこちら)
みなさんもそんな苦いエピソードありますか?
ニュージーランドの恋愛事情を書いたエピソードはこちらにもあります。
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